サーンキャ哲学の25の要素と5つの鞘

サーンキャ哲学の開祖は、古代インドの時代に生きた聖者カピラです。

本質的には、それは魂を悟った人が見た宇宙の解説です。

「サーンキャ」という言葉が意味するところは、「リスト」とか「目録」です。

それは、知りえる宇宙を構成するすべての根本的な要素のリストです。

サーンキャは、宇宙はプラクリティ(自然の素因)から派生する25の素因で成り立っていると教えます。

こうした素因は精神から物質までの階層を形作ります。

サーンキャの要素

25の素因 コーシャ
プルシャ 真我/純粋精神 アートマン
プラクリティ 根本原質 アナンダマヤ・コーシャ(歓喜鞘)
ブッディ ヴィジュニャーナマヤ・コーシャ(理知鞘)
アハンカーラ エゴ、または、我慢
ナマス 意(マインド) マノーマヤ・コーシャ(意思鞘)
ジニャーナ・インドリヤ 五感覚器官:鼻、舌、眼、身、耳
タンマートラ 五微細元素:香、味、色、触、声
カルマ・インドリヤ 五行為期間:手、足、発声器官、生殖器官、排泄器官 プラーナマヤ・コーシャ(生気鞘)
マハー・ブータ 五大元素:地、水、火、風、エーテル アンナマヤ・コーシャ(食物鞘)

自然は、グナと呼ばれる3つの質で成り立っています。
それらは、真我を取り除くすべての要素に混在する形で存在します。
この3つの構成比は要素ごとに異なり、グナは、精神的に最も類似したサットヴァともっとも相反したタマスとの間で、精神から物質までの階層を作り上げている。

<3つのグナ>

サットヴァ:純粋、明晰、安定、調和、愛、平和

ラジャス:不安、不明瞭、興奮、情熱、欲、悲しみ

タマス:不活発、沈滞、無感応、緩慢、不動、固定、暗

何世紀にわたって細かいところに若干の違いはあるものの、多くのサーンキャ派が発展してきました。サーンキャ哲学の実践者は、25の要素はコーシャと呼ばれる5つの層、あるいは鞘というものに集約した実践モデルを作りました。

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